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【社員インタビューvol.29】「複雑だからこそ面白い」―5軸加工に挑むTさんの仕事

今回は、REALIZE株式会社 生産本部 製造部 加工グループで活躍するTさんをご紹介します。
2018年に新卒で入社し、現在は主に5軸加工機を使用して加工する業務を担当しています。
インタビュー記事の前に、5軸加工機についてご説明します。

5軸加工機(5軸旋盤)とは?

製造業の現場では、金属や樹脂などの材料を削って、さまざまな部品をつくる「切削加工」が行われています。
その中でも、複雑な形状の部品を高精度で加工できる機械が「5軸加工機(社内では5軸旋盤と呼んでいます)」です。

「5軸」という名前のとおり、材料や工具を 5つの方向(X・Y・Z・回転2軸) に動かしながら同時に加工できることが最大の特徴です。

これにより、
●曲面が多い複雑な形状
●1回の段取りでは加工しにくい部品
●航空宇宙・半導体・医療機器などで使用される、高精度部品
といった、難易度の高い加工も短時間で仕上げることができます。

例えば、Tさんが担当する部品の中には、同時5軸加工でなければ作れない複雑な立体形状のものもあります。

一般的な3軸加工機では角度を変えながら何度も加工する必要がありますが、5軸加工機なら一度のセットで、より精度高く加工できるのが大きな強みです。

5軸加工のイメージがつかめたところで、ここからはTさんの実際の仕事を見ていきましょう!

5軸加工機を操作するTさん

Tさんの主な担当業務

―Tさんの担当業務について教えてください。
私の主な仕事は、5軸加工機という精密加工機を使って、さまざまな材質の部品を加工することです。
材料の準備や切断、プログラムの作成なども行っており、作業全体のうち約7割が機械の操作や加工、残り3割がプログラム作成などのデスクワークです。

入社後のOJT研修では、材料の切断や準備を通じて素材の特徴を学び、その後、フライス盤やマシニング用CAD・CAMの操作も習得しました。
現在の主な業務である5軸加工機を使った加工は、2023年ごろに先輩から引き継いだものです。
5軸加工機を担当する前に、3軸・4軸の加工機での経験を積んでいたため、スムーズに操作に慣れることができました。

加工前の素材(さまざまな直径の金属丸棒)
5軸加工機で使用する治具(加工物を固定するための装置)

ある日のスケジュール
07:30        出勤
                5軸加工機の暖機運転、メール確認、午前中の段取り確認
08:00        朝礼
08:05        作業開始
12:00        昼食
12:55        午後の加工と予定確認
13:00        作業開始
16:30        夜間自動用段取り
17:00        退勤

上司と相談しながらプログラムを作成するTさん

入社のきっかけと1年目の経験

―入社の決め手は何でしたか?
高校では機械科に所属しており、ものづくりにとても興味がありました。
インターンシップでREALIZEを訪れた際、幅広い種類の設備がそろい、さまざまな製品づくりに挑戦できる環境だと感じたことが入社の決め手になりました。

―入社1年目で大変だったことはありますか?
入社1年目は、とにかく仕事を覚えることが大変でした。
学校で学んだ知識も活かせますが、実際の作業でしかつかめない感覚もあって、それを理解するのに苦労しました。

そのため、自分なりに作業手順を言語化し、あとから振り返っても理解できるよう工夫しながら覚えていきました。

5軸加工機の加工スペース内部と操作盤を使い、加工条件を設定するTさん
REALIZEの加工フロアに並ぶ各種加工機と工具棚

現在の仕事への想いと姿勢

―仕事をする上で大切にしていることは?
仕事をする上で大切にしているのは、焦らず丁寧に確認することです。

加工する部品は形状が複雑だったりサイズが大きかったりするため、プログラム作成にも作業にも時間がかかります。
そのため、一度のミスが大きな手戻りにつながってしまいます。

だからこそ「本当にこの設定で間違いないか?」と、自分で作成したプログラムを必ず見直すようにしています。
確認に時間をかけることで、結果的にムダな作り直しを防ぎ、安定した品質につながると考えています。

仕事のやりがい・うれしかったこと

―仕事のやりがいやうれしかったことは?
仕事のやりがいは、自分が作ったプログラムによって、図面上の設計が実際の「形」として出来上がっていくことです。
プログラム通りに機械が動き、求められる精度どおりに仕上がったときは、大きな達成感があります。

中でも、複雑な形状を加工する「同時5軸」を担当したときは、仕上がった製品を見るたびに、新しい知識やスキルが身についていることを実感します。

REALIZEが製造した加工部品のサンプル

職場の雰囲気・会社の印象

―職場の雰囲気はいかがですか?
職場は、集中して作業に取り組む雰囲気がありながら、新しい加工方法にも積極的に挑戦していく“チャレンジ精神”がある環境だと感じています。
「もっと良くできないか」と常に考えながら、効率化や品質向上をめざしてチームで切磋琢磨しています。

5軸加工機の前で笑顔を見せるTさん

―会社のいいところや強みは?
REALIZEの強みは、一人ひとりが高い技術力を持っていて、その知識を積極的に共有しているところです。
お互いに学び合う文化があり、常に向上心を持って取り組んでいます。

必要な資格について

―業務で必要な資格はありますか?
大きなものを運ぶ作業があるため、クレーンや玉掛けなどの資格があると便利です。
ただ、必要な資格は入社後でも取得できるので、事前に持っていなくても大丈夫です。

今後の目標

―今後の目標はありますか?
5軸プログラムを、より正確に、そしてスピーディーに作れるようになることが今の目標です。
難しい加工にも対応できる技術を身に付けていきたいと思っています。

ワークライフバランス・オフの過ごし方

―出張や残業はありますか?
出張は年に数回ありますが、新型の機械や工具を見に行ったり、工場を見学したりするのが主な内容です。
残業については、無理のない範囲で調整できるので、プライベートの時間もしっかり確保できています。

―すきなもの・オフの楽しみ

オフの楽しみは映画を観ることです。
家でゆっくり観ることもありますし、映画好きの友人と劇場に行くこともあります。予告編をみていると観たい作品が増えていくので、気づけば毎月のように映画館に足を運んでいます。

2025年に観た作品では、実写なら「国宝」、アニメーションでは「鬼滅の刃」が印象に残っています。
また、IMAXで観た「もののけ姫」(4Kデジタルリマスター)は迫力があり、とても感動しました。

ジャンル問わず観るので、おすすめの作品があればぜひ教えてください!

学生時代の経験・就活中の方へのアドバイス

―学生時代の経験で役立ったことはありますか?

学生時代に学んだ機械に関する知識は、今の仕事でも役立っています。
また、学生のころからプログラムを作る経験があり、そのときに身につけた知識も日々の業務で活かしています。

―担当業務はどんな人に向いていると思いますか?

集中して取り組める人が向いていると思います。
プログラム作成も加工も、時間をかけて丁寧に進める作業が多いため、最後まで気を抜かずに取り組めることが大切です。

―業界を目指す人へのメッセージ。どんな勉強をしておくといいですか?
いろんな機械の名前や特徴を理解しておくと良いと思います。
特徴を理解しておくと、どんな加工ができるのか、どんな加工が得意なのかが分かり、適切な作業ができると思います。
また、作業では計算することも多いので、関数電卓を使えると便利です。

―このインタビューは、REALIZEの採用チームが運営するInstagramでもご紹介しています。就活生へアドバイスをお願いします。
自分はコミュニケーションが一番大事だと思っています。
仕事では、必ず人と関わりながら進めていきます。 コミュニケーションを大切にできると、仕事もスムーズに進みますし、信頼関係も築きやすいと思います。

加工後の部品を手に持つTさん

―Tさん、ありがとうございました!
※インタビュー内容、役職、所属は取材当時のものです。

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モバイルクリエイトとREALIZEの採用チームが運営するInstagramアカウント。
イベント情報や社員インタビューなどが投稿されています。ぜひチェックしてみてくださいね!

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2025年8月18日公開
【社員インタビューvol.22】「ものづくりが好き」―REALIZEで磨く、加工の技術と責任感

https://www.figinc.jp/pickup/41544/

2025年7月24日公開
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住所:大分県大分市東大道二丁目5番60号
事業内容:半導体・自動車関連自動化装置、医療関連機器製造装置、自動包装装置などの設計・製造、精密金型、精密加工部品の設計・製造