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ドローンで米作り!ciRoboticsが挑むスマート農業
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みなさんは「お米づくり」と聞いて、どんな風景を思い浮かべますか?
人が田植えをしていたり、トラクターで田んぼを耕していたり……そんな光景を思い浮かべる方が多いかもしれません。
しかし今、その風景がドローンによって少しずつ変わりつつあります!
少子高齢化による農業従事者の減少、後継者不足、肥料価格の高騰。
こうした課題に対して、FIGグループのciRoboticsは「ドローンによる省力化・効率化」を軸に、新たな米づくりのかたちに挑戦しています。
5年間にわたる実証プロジェクトでは、宮崎県日向市、大分県大分市、由布市の実際の圃場で、耕耘(こううん)から収穫までの工程にciRoboticsのドローンを活用。従来の移植栽培と比較しながら、「ドローン直播(ちょくは)」の可能性を探りました。
今回は、その「ドローンによる米づくり」についてご紹介します!
ドローン直播とは?
「直播(ちょくは)」とは、苗を植えるのではなく、種を直接田んぼにまく栽培方法のことです。
この工程を農業用ドローンで空中から行うことで、人手や重機を使わずに広範囲な農地に対して効率的な播種(はしゅ)が可能になります。

収穫までの流れ
耕耘・畦塗り・施肥・入水・代掻きから、種作り・直播・水管理・除草・追肥・防除・収穫と、米作りには様々な工程が必要なため、ドローンやロボットなどの無人機を段階的に活用しました。

種子準備の簡素化!無コーティング直播
一般的に、直播を行う際は種子に鉄粉などをコーティングして重くする「鉄コーティング」の作業が発生します。
この作業により、種が水に浮かずに沈み、鳥害や発芽不良を防ぐ効果があります。
しかし今回の実証では、あえてコーティングをしない「無コーティング直播」に挑戦しました!
コーティングを行わないことで、
種子準備の簡素化: コーティング作業に必要な資材や人件費、時間を削減
環境負荷の低減:コーティングに使用される化学物質の削減
といったメリットが生まれます。
もちろん、コーティングなしでは種が沈みにくく、鳥や水に流されるリスクもあります。
そこで今回は、水深0cm(湿った状態の田面)で播種することで、リスクを抑える工夫をしています。
ciRoboticsの技術活用
■ドローンでの施肥・直播・殺虫殺菌防除




ブロワー式散布装置をciRobotics製の農薬散布ドローン「R-17 V2」に取り付けることで肥料や種もみの均一散布が可能です。速度制限機能や速度連動散布機能など、習熟度に合わせた豊富な設定項目で空中からの安定した散布を実現し、人手や作業時間を大幅に削減できます。
■ciBoatを使用した雑草防除


初中期除草剤(フロアブル剤)を搭載し、遠隔操作で除草剤散布を行うことが可能です。
水田に入って人力散布すると、足元付近の除草効果が不安定なのに対して、ボートを使用すれば、田面に凹凸ができず均一に散布することができます。なお、船上プロペラを推進力とするので、苗を傷つける心配は無用です。
生育・収量の比較結果


同一条件で育てた移植栽培の稲との比較では、ドローン直播でも生育状況・収量ともにほぼ同等の結果が得られました。
ただし、「播種量が多い圃場ほど倒伏しやすい」「田が乾きにくい」などの課題も確認され、今後の改良ポイントとして蓄積されています。
スマート農業の実現にむけて
今後も、地域農業や実証データと連携したアップデートが進められていく予定です。ciRoboticsでは、これからも地域の農家さんや関係機関と連携しながら、「もっと手軽に、もっと効率的に、でもちゃんと美味しいお米が作れる世界」を目指してチャレンジを続けていきます!
📌この記事のハッシュタグ
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